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【空×虎SS】天然さくらんぼ R18

久しぶりに空×虎を書きはじめました!
一本で上げようかと思ったけれど、もう少しかかりそうなので、ひとまず更新です。
pixivには一本にまとめてあげますwww

ちなみにタイトルは変わるかも…です。

チェリーなキースさんに、処女をささげる虎徹さんなお話ですwww






【天然さくらんぼ】



「キース……俺のカラダ見て、やっぱりその気がなくなったら、いつでも止めたって良いんだからな?」
「その気がなくなるだなんて、そんなことは絶対にないと断言するよ。元々は、私がファイヤー君に相談したことなんだ。私は、ワイルド君が欲しい、そして欲しいと……」
「っ……」
「だから、私がワイルド君に対して嫌がることなど、なにも存在しないんだ……」
「キース……?」
「ワイルド君……私は、君が好きだ。」
「―――っ!??」



 どうしてこんなことになってしまったのか……。
 まっすぐと目を見つめられ、いつもの爽やかな笑顔とはまた違う精悍な表情で、臆することなく告白され、虎徹は何をどう言えば良いのかわからなくなって、すっかり言葉を失ってしまった。
 まさかキースに、こんな想いを向けられいたなんて思いも寄らなかった虎徹だったから、戸惑いがもの凄く大きい。
 そもそも、どうしてホテルの一室で、ベッドの上で向き合っているのか……。
 話はそこに戻らなければならないだろう。
 今日トレーニングセンターで、珍しくネイサンに『一緒に飲まないか』と誘われ、
『おまえと二人でか……』
と身の危険を感じながら訝しく問えば、
『なんなら、スカイハイ辺りを誘うわよ? それならOKでしょ? たまには一緒に盛り上がりましょうよ』
 と言われたので、キースが一緒であれば大丈夫だろうと、虎徹は疑うことなく『それなら良い』とOKを出して、虎徹、ネイサン、キースという珍しい組み合わせで、馴染みのバーに飲みに出たのだ。
『自分で言ってはみたけど、何だか腑に落ちないわね……』
 と眉間にシワを寄せて見せたネイサンの、すべては計算ずくだったのだと……今になって虎徹は痛感する。
 キースに相談され、まっすぐなその想いに、ネイサンの乙女心が火を噴いたのかもしれない。
 キースの力になってやろうというネイサンの罠に、虎徹はまんまと引っかかったというワケだ―――










「―――ところで、スカイハイって女の子とお付き合いしたことってあるのかしら?」
「え、私かい?」
「おぉ、なんかそれ興味あるな!」
 三人で飲み始めて二時間が経過したころ。
 話が弾み、いい感じに酔いが回ってきた虎徹は、ふと発したネイサンのキースに対する問いに、ノリノリで乗っかった。
 二人に挟まれている当の本人は、不思議そうな顔を浮かべながら虎徹の顔とネイサンの顔を交互に見つめている。
「何故、そんなことに興味がわくのだろうか……」
「だっておまえ、市民が恋人~みたいなとこあるじゃねェか」
「それは同感ね……とか言ってるあんたも、正義が恋人~って感じがするけど……?」
「んなこたねェだろ。俺はちゃんと……」
 恋してきたぜ? と勢いで言おうとして、さすがにそれは恥ずかしくなり虎徹はゴニョゴニョと言葉を濁した。
「たしかに……私は今まで、この人と思える女性と巡り会うことがなかったから、お付き合いというのはしたことがないんだ」
 苦笑いを浮かべながら照れくさそうに答えたキースの言葉に、二人は揃って前のめり状態でキースの顔を覗き込んだ。
「もしかしておまえ……」
「チェリーボーイってこと……?」
 やはり、男同士(約一名【グレー】だが……)の話題と言ったら、これに尽きるだろう。
「……やっぱり、この歳にもなって、可笑しいかい?」
 何だか叱られた愛犬のごとく、しょんぼりとしてしまったキースに何故だかキューンとして、虎徹はギュッとキースを抱き締めた。
「わ…ワイルド君?」
「可笑しくなんかねェよ! むしろ俺は感動した! おまえのそう言うところ、俺大好きだぜ?」
「ワイルド君……私も、君が大好きだ!!」
「おォ、ありがとな」
 このとき、既にキースが虎徹に対して【告白】をしていたことに、酔いの回っていた虎徹は気付くことが出来なかった。
 いつの間にか、キースの腕が虎徹の細い腰を抱き締めていたり、どさくさに紛れて耳の辺りや首に接吻けられたりしても、ただの酔っ払いの戯れにしか過ぎないと思っていたのだ。
「んっ、擽ってェ……」
「ワイルド君……酔っ払った君も、とても可愛いよ」
「ぁっ、ちょ……俺、首弱いんですけど……っ」
「ワイルド君は、いつもイイ匂いがするね。おしゃれさんだ。うん、可愛い。とても……」
「だからっ、止めろってキースっ。犬か、おまえっ!」
「犬はジョンだよ?」
「ッダッ!! そう言うこと言ってんじゃねェ! ぁっ、くす、ぐってェ……」
 首筋に鼻先を当てスンスンしてくるから、くすぐったくて虎徹はキースの体をぐいぐいと押したくる。
 が、意外と馬鹿力のキースはピクリとも動かずニコニコしながら、虎徹の反応を楽しんでいるようだ。
「ワイルド君は、首に触るととても可愛い声をだすんだね。その声、ドキドキするよ」
「そう言うこと、耳元で言うなよぉ!」
 こんなのハタからみたら、ゲイカップルのイチャイチャにしか見えないだろう。
 どうして、冷静に判断が出来なくなってしまうくらい酔っ払ってしまったのか、後で悔やむことも知らずに……。
 そして、ネイサンはしっかりと自分をセーブする事を知っているし、キースがまた【ザル】だということを、なんで忘れてしまっていたのだろう……。
「あなた、スカイハイを助けてあげなさいよ」
「は? なんだよ、突然……」
 頬杖をつきながら、一頻り二人のコント(本人達は至って真面目)を楽しんでいたネイサンが発した意味不明な言葉に、虎徹はキースに腰を抱かれたまま小首を傾げて見せた。
 すると、ネイサンの口からとんでもない言葉が飛び出して。
「彼の【筆下ろし】よ。ふ・で・お・ろ・し♪」
「……………………はぁっ?!! なんで俺が?!!」
 虎徹が大きな声を出すのも無理はない。
 突然『相手をしてやれ』と言われるだけでも仰天な内容。
 しかも虎徹もキースも同姓、【男】である。
 そもそも論点がズレているのだ。
「筆下ろしって、なんだい?」
 しかも、ここに素っ頓狂な発言をする者が一名……。
「童貞を切るって意味よ」
「じゃあ、私とワイルド君がセックスをするってことかい?」
「そこから始まるのかよ! 第一、キースが嫌がんだろっ!」
「私は構わないけれど、私とワイルド君とで、本当にセックスなんてできるのだろうか?」
「ッダッ!! こんなこと言ってるヤツに、大事なケツを預けられるかぁー!!」
 と叫んで、じろりと一斉に周囲の訝しげな視線を浴びてしまい、虎徹は慌てて口を噤んだ。
 ネイサンも、バカだわこのコ、とでも言いたげな視線を向けながら、キースに声をそばだてる。
 さて、しばらく三人の下世話なコソコソ話を……。
「良くお聞きなさい、スカイハイ。出来るのよ、男同士でもセックスが。お尻を使えばね……」
「ッダッ! おまえ、こんな純情そうな好青年に、何を教えようとしてんだ!」
「お尻?」
「おまえも興味を示すな!!」
「そ。お尻のアナに、あんたのを挿れるの。ペニスをね。それでチェリーボーイ脱出出来るというわけ」
「私の初めての相手がワイルド君だったら、とても嬉しいよ!! そして感動だ!!」
「おい、ちょっと待て! なんかおかしいだろ? その反応! キース、ケツだぞ、ケツのアナ!」
「ワイルド君は凄いんだね、お尻の穴にペニスが入ってしまうだなんて」
「ちがーーーう!! 俺はれっきとしたヴァージンだ!! 人をアバズレみたくいわないでくれっ」
「ワイルド君は、ヴァージンなのか……ワイルド君のヴァージンをもらえるだなんて、なんて幸せなんだーっ」
「ホラ、こんなに喜んでるんだから、ヴァージンの一つや二つ、スカイハイにくれてあげなさいよ」
「おい、ヴァージンは一つしかねェだろっ」
「KOHの童貞がいただけるなんて、ある意味とても貴重だと思わない? 世の中の女の子たちなら、喜んで抱きついてくるものよ?」
「俺がその女の子じゃねェから、言ってんだろ……おじさんだぞ? おじさん」
「……チッ……ホント、器の小さい男ね……」
「カッチーーーンッ!! それは聞き捨てならねェな。ネイサン……」
「あんた、困った市民を助けんのがヒーローなんでしょ? ここに困った市民がいるんだから、助けておやりなさいよ」
「そこまで言うなら、やったろうじゃねェか!!」
「本当かい?!! ワイルド君!!」
「おォ、男に二言はねェ!!」
「そっ、その言葉を待っていたのよ。じゃあ、これ鍵ね」
「おォ」
「じゃ、お邪魔虫はお暇するわ。頑張るのよ、スカイハイ」
「ファイヤー君。ありがとう、そして、ありがとう!!」
「どう致しまして~」
「ワイルド君、よろしくお願いします」
「こちらこそ……って、あれ? 何か、可笑しくねェか? 何で鍵……?」
「善は急げだ! 行こう、ワイルド君!!」
「えっ、ちょっ……!!」
 ───と、鍵を手にしたままの虎徹の腕をガッシと捕まえ立ち上がるキースに、虎徹はしどろもどろになりなから、もつれる足であとをついて歩いて。
 なんか、可笑しいような気がする……と、疑問が確信に変わったのは、ネイサンから何も聞いてない、場所もホテルの名前すら聞いてないはずなのに、キースがホテルにたどり着いてしまったときだ。
 一流の高級ホテル。
 ネイサンの【オーナー】的立場で、コネでもあったのだろう。
 これは明らかに前もって仕組まれたものであり、二人がここにくる流れにネイサンが導き出したことを物語っていた。
 ヤラレたと思う。
 酔いもすっかり覚めてしまった。
 けれど、何故こんなことをしたのか……キースの【脱童貞計画】の相手に、男である虎徹をわざわざ選ぶことこそ、虎徹は疑問を感じるのだ。
(まさか、なァ……)
 ドキドキドキドキと、胸が早くなる。
 虎徹の腕を掴んだキースの手のひらの熱が、すごく伝わってくる。
 でもそれ以上に、変に意識している自分の全身の方が、ひどく熱い……。
 なすがままにチェックインし、部屋に入ると、
「ワイルド君……」
 いつもと少し違う声のトーンで名を呼ばれ、抱き締められそうになったから、
「スマン、キース。俺、汗くせェからシャワー浴びてくるわっ」
と、逃げるようにバスルームに向かってしまった。
「ワイルド君、私はそれでもかわまないよ? ワイルド君の匂いは、とても興奮する……」
 今すぐにで虎徹を抱きたくて、抱きたくて、のオーラを出しまくってキースだったが、こっちとしては全然良くない。
 シャワーを自ら浴びに行くのもやる気満々に思われそうで恥ずかしいが、あの状態のままでは確実にキースに襲われていただろう。
 それなら、カラダは綺麗な状態にしたい。
「……マジなんかなァ……」
 シャワーを首から背中に当てながら、自分のカラダを見つめる。
 平らな胸と男性器。
 とてもじゃないけど、欲情し勃起できるものとは思えない。
 このカラダに、本当にキースが愛撫をし、口淫をし、アナルにペニスを挿入して揺さぶるのだろうか……。
「っ……!」
 思わず思い浮かべたとき、ギクリと心臓が戦慄いた。
 カラダが……何故か反応してしまったからだ。
 触れてもいない陰茎が緩く頭を擡げ、アナルがひくひくと疼き始める。
 自分のカラダの変化に、虎徹はひどく戸惑った。
 もちろん、アナルセックスの経験はない。
 尻のアナに指すら入れたことがない。
 それなのに、何故期待するようにソコが疼くのだろう。

『私とワイルド君とで、セックスなんてできるのかい?』

「キース……幻滅、しねェかな……」
 彼がそんなことするような青年じゃないことはわかっている。
 それでも、どうなるかはわからない。
 突然キースの気持ちが変わってしまうことだってあり得る。
 それでも、粗相だけはしたくなかったから……。
 虎徹はシャワーを手に取ると、意を決しシャワーヘッドを尻に近付けた。
「ん……くっ!」
 ゆっくりと入り込んでくる湯に、慣れない感覚で表情を歪める。
 一体自分は何をやっているんだろうと、もちろん現実に引き戻される瞬間もある。
 何を期待してるのだろうと。
 けれど、

『私の初めての相手がワイルド君だったら、とても嬉しいよ!! そして感動だ!!』

 あの笑顔が……虎徹は好きだと思ったから……。
「ぅっ……んっ」
 虎徹は声を懸命に殺しながら、できる限り自分のソコを綺麗に流した。
 頭を擡げたソレを、見てみぬフリをして。
 備え付けの柔らかい肌触りのバスローブを身に纏い、バスルームからあがると、暑かったのかTシャツ姿になり窓際で落ち着かないようにウロウロとしていたキースが、こちらへ足早に歩み寄ってくる。
「ワイルド君……あ……とても、綺麗だ……」
「ばーか。オッサン目の前にして言う言葉じゃねェだろ?」
「何故だい? 今のワイルド君は、とても綺麗で、色っぽいよ……とても、ここがドキドキする」
 そう言って、目を細めながら自分の胸に手を当てたキースのその瞳が、本当に愛しげな優しさを纏っていたから……虎徹の胸は再びギクリとざわついて、視線を逸らすように俯いた。
「……おまえみたいな男前に、そんな風にまっすぐ言われちまったら、こっちまでドキドキしちまうじゃねェか」
「ワイルド君も、ドキドキしているのかい?」
「っ!」
 キースは首を傾げ、バスローブの襟の併せに右手を差し込み直接左胸に触れてきて、虎徹はピクリとカラダを跳ね上げる。
 キュッと眉間を寄せて、下唇を噛み締めた。
「本当だ……ワイルド君も、すごくドキドキしている……ワイルド君……その表情、可愛くてたまらないよ……」
「っ……」
 隠しているつもりでも、少し低いキースにはうつむいても表情が覗けてしまうらしい。
 ハッと顔を上げた瞬間、目の前の腕に抱きすくめられ、もう虎徹はどうしたらいいのか頭が混乱してしまった。
「今、君を一人にはしたないけれど、私もシャワーを浴びなければ……」
 残念そうな口調のキースに、虎徹は小さく首を横に振って、キースのTシャツをギュッと握りしめた。
「イイよ、キース……今、この状況で独りにされた方が、いたたまれない……」
「だが……私もきっと汗臭い……」
「イイ、そのままで……そのくらい、俺は気にならないから……」
「ワイルド君……本当に良いのかい?」
 確認するように訪ねたキースの言葉にコクコクと頷けば、虎徹のカラダが突然ふわりと浮き上がって、驚きに目を見開いた。
 目下で、淡い青色に発色しているキースが、嬉しそうにこちらを見上げている。
「キース……」
 キースがネクストの能力で、虎徹のカラダを子供を高い高いするように浮き上がらせたのだ。
 そのまま腿の当たりを抱えられ、虎徹は自然と自分のカラダを支えるように、キースの肩に両手をつく。
 ふわふわと浮遊している感じが、とても心地よい。
 けれど、何となく気恥ずかしい気もする。
 嬉しそうな笑みを浮かべ、こちらをジッと見上げるキースの瞳に、思わず見惚れてしまった。
 キースはヒーロースーツを紫基調にしているけれど、このネクスト能力を発動させた時の青色は、キースが一番似合っていると虎徹は密かに思っていた。
「……綺麗だな、キース……」
「何がだい?」
「うん……なんとなく……」
「ワイルド君も、綺麗だ。そして綺麗だ!」
「ぷっ。何だよ、それ……」
 ちょっと吹き出せば、気分を良くしたらしいキースはそのまま歩き出し、そっと虎徹のカラダをベッドに預け、キースもゆっくりとベッドの上に上がった。
 次第に青の発色が薄れていき、いつものキースに戻る。
 改めてベッドの上で向き合い、やはり緊張がこみ上げる。
 初めての事は、何だって緊張する。
 虎徹にとってセックスは初めてではないけれど、当然受け身になるのは初めてだ。
 自分が女役をする日がくるだなんて、思いもしなかった。
 虎徹はどこからどう見ても男で、おじさんで、欲情する要素はどこにもないと思うから。
 けれど、キースが本気に虎徹を初めての相手にしようとしていることは、伝わる。
 経験もなければ、アナルセックスの存在すら知らなかった男の冒険心は、末恐ろしい。
 そして、それを受け入れようとしている、自分も……。
 なんで、自分のカラダを差し出し、受け入れようと思ったのか、自分でも不思議だ。
「キース……俺のカラダ見て、やっぱりその気がなくなったら、いつでも止めたって良いんだからな?」
 幻滅されたり、萎えたりされるのは、差し出す身にとって正直落ち込みそうだけど、それを我慢される方がよほどもツライ。
 だから、言って欲しいと思ったのだけれど……。
「その気がなくなるだなんて、そんなことは絶対にないと断言するよ。元々は、私がファイヤー君に相談したことなんだ。私は、ワイルド君が欲しい、そして欲しいと……」
「っ……」
「だから、私がワイルド君に対して嫌がることなど、なにも存在しないんだ……」
「キース……?」
「ワイルド君……君が好きだ。」
「―――っ!??」
 衝撃的な告白を、やはりこの男は事もなくやってのけて……。
 予感はしていた。
 脱童貞をしたいために、身近な男を抱こうだなんて、まず考えられない。
 それが、今まで恋愛をしたことがないというキースなのだから、尚更だ。
 ネイサンも【先輩】として、男を好きになってしまったキースを応援してやりたくなったのかもしれない。
 とは言っても、きっとキースの中では【男】としての虎徹ではなく、ひとりの人間として、虎徹のことを好きになってしまったんじゃないだろうかと思う。
 その虎徹が、たまたま【男】だっただけ……。
 素直に嬉しいと思う。キースの気持ちが。
 けれど……かといって虎徹もキースのことが好きなのかといったから、今はまだ良くわからない。
 好きと言われたから自分も好きになりました、ではあまりにも軽率すぎる。
 自分は結婚をして、愛娘も授かって、けれど最愛の人を失い、虎徹は人を好きになることに宙ぶらりんになっていた。
 もう、誰かを好きになることはこの先ないのだろうと思っていた。
 それは確信にも似た思いだったのだ。
 けれど……。
「……カラダから始まる恋だって、ありだと思うか……?」
「ん……? 私は恋が始まるキッカケに、決まり事やいけない事なんてないと思う」
「……おまえらしい言葉だな」
「そうかい? 私は、何がキッカケであれ、ワイルド君が私のことを好きになってくれたなら、とても嬉しいよ!」
「…………」
 そんな爽やかな笑顔で爽やかに言われてしまったら、本当に好きになってしまいそうだ。
 困ったもんだと、つくづくおもう。
 絆されている……と言っても間違いではないのかも知れないけれど……それでもかわまないと思えてしまうのが、キースの不思議な魅力なのだと思う。
 流されてしまえばいい。
 何か、【答え】を見つけ出すために……。
「キース……おまえ、キスってしたことあるか?」
 男同士のセックスは、何も知らない二人。
 それでも虎徹の方が先輩なので、セックスが経験豊富のワケではないけれど、虎徹が引っ張ってやらなければならない。
 アナルセックスの知識なんて、知らないけれど……。
「キスは小さな頃に、頬にしたりしたことはあるが……それではないのかい?」
 やっぱりな、というキースの反応。
 虎徹は少しだけ呆れたようなため息をもらすと、キースの両手をそれぞれに握りしめた。
「ワイルド君?」
「好きな人とのキスは、凄くドキドキして、気持ちよくなれるもんだと思う……」
 そう言って、虎徹は顔を近付けると、そっと唇をかさね合わせた。
「!!」
 すぐに唇を離すと、キースの瞳は驚きに見開かれ、そしてそれはすぐに至極愛おしいモノを見るように細められて……。
「ワイルド君、私の胸はドキドキが収まらないよ……」
「多分、もっとドキドキできる……舌を出せ、キース」
「舌?」
 虎徹に言われるまま、あかんべいでもするように出した舌を、虎徹は再び顔を近付けちゅるんと吸い付いた。
 少し体をビクつかせたキース。
 ちろりとキースの舌先を弾き、ふぅとため息を漏らした虎徹は、言葉を続けた。
「お互いに、舌を絡め合うと、きっとドキドキがもっと大きくなる……」
 まさか、こんな風にディープキスについて説明をする日が来るとは思いもよらず、こっ恥ずかしい感じもするが、キースがとても真剣に聞いてくれるから救われている。
「じゃあ、ワイルド君も舌を出してくれないか?」
「え……」
 逆に言われ、虎徹は何故か少し動揺した。
 自分で言うのはそうでもないのに、キースに言われて、ドキンと強く心臓が弾んだのだ。
 舌を出すくらいどうってことはないと思いながらも、おずおずと差し出す舌先が震えてしまうのは、何故だろうと不思議に思う。
 胸が、ひどく速い……。
 差し出した舌先をちろりと掬われ、虎徹のカラダがヒクンと跳ね上がる。
「ンッ……」
 思わず零れた小さな吐息は、どうやらキースのスイッチを押してしまったようだ。
 気付けばキースは強く求めるように虎徹の肩を抱き寄せ、激しく舌を絡めてきて……。
「んっ、ふっ……ぅんっ」
 獰猛に絡みつくキースの舌先に、虎徹は何度も敏感にカラダを跳ね上げた。
 素人のクセして、獰猛に絡んでくるソレがにやけに淫らに絡んでくるのだ。
 どうしても鼻から抜けてしまう甘ったるい吐息が、自分で聞いていてかなり気色悪いのに、止めることが出来ないのは、それだけ自分がキースの接吻けに感じているから……。
 キースが時折、虎徹の存在をたしかめるかのように抱きしめた腕にギュッと力を込めるから、その度に虎徹の心臓は大騒ぎだ。
「ハッ、ぅんっ……んっ」
 Tシャツ姿のキースの熱が、布越しに肌に伝わってくる。
 カラダが熱くて、クラクラとのぼせてしまいそうだ―――
「んっ……ワイルド君。君の、言うとおりだ……」
 不意に離れたキースに、虎徹の舌が名残惜しむように空をさまよったのが、至極恥ずかしかった。
「何が……」
 紛らわすようにぶっきらぼうに答えれば、キースはとても切なそうに目を細め、虎徹の右手を取り自分左胸にあてがう。
「君が、本当に可愛いから……とても、ドキドキしている……ほら、こんなにも……」
「っ……」
 と、と、と、と、と早く脈打つキースの鼓動が、虎徹の鼓動とシンクロする。
 それはまるで、虎徹とキースがお互いに同じ想いでいるのだと物語っているようで……。
(俺も、キースと同じなんかな……キースと同じくらい……)

 キースが好きなんだろうか……。

 そう思った虎徹の思考が、一瞬で途絶えてしまった。
「ワイルド君……私のココが、こんなになってしまっているよ……」
「っ!??」
 そう言って、キースは虎徹の手を、今度は躊躇いもなく自分の股間に導いたのだ。
 Gパンの中で、痛いくらいに張り詰めたキースの股間。
「っ……キース……おまえ、ホントに腹立つ……」
「え……私はなにか、ワイルド君の気に入らないことをしてしまったのだろうか……」
 突然の虎徹の吐き捨てるような言葉に、キースが途端に心配そうな表情を浮かべる。
 虎徹は俯きながらブンブン首を大きく横に振り、キースのTシャツを再び鷲掴みにすると、その厚い胸に額を押し当てた。
「おまえが、何かを言う度に……俺の胸が、どうにかなっちまいそうなんだよ……っ」
「ワイルド君……?」
 まるで、恋でもしたかのようにドキドキと逸る胸を抑えるすべも見つからず、虎徹は顔を上げるとキースを引き寄せ、焦ったように唇を重ね合わせた。
「ワイルド君っ!??」
 余裕のない虎徹に、キースは戸惑いの声を上げる。
 虎徹は高ぶる感情に熱くなる目頭を懸命に堪えながら、思いのままをぶちまけたのだった。



「キースっ。もう、まどろっこしいことはイイっ。早く……このカラダをおまえの手で、どうにかしてくれ……早く、俺を食べて―――」










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こちらはT&B 兎虎、右虎徹小説メイン、同人情報サイトです。腐向けですので、苦手な方男性の方18歳未満の方はご退出くださいませ。なお、関係者とは一切関係ありません。

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