スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

【兎虎小説】やっぱりケンカはするけれど R18


pixivに上げていた、「ケンカの後の仲直り」のアフターSSですwww









【やっぱりケンカはするけれど】





 また、虎徹さんとケンカをしてしまった。
 理由は、至ってシンプル。
 強盗を働き逃走中の犯人をダブルチェイサーで追撃中、サイドカーに乗っていた虎徹さんが、
「俺に任せろ!」
 と豪語し放ったワイルドシューターの目測が誤り、巧い具合に様々な場所を跳ね返って、僕のバイクのタイヤに命中し、見事にパンクさせたのだ。
「うわっ!!」
 ハンドルをとられ転びそうになったが、サイドカーがそれを助け転倒だけは免れたけれど。
 まさか狙ったんじゃないだろうかと思えるくらいの、ド命中だった。
 てゆか、あんなの狙ったってそうそう当てられないだろうというくらいの、数度の跳ね返りだった。
 僕の怒りが一瞬で沸点に達したのは、言うまでもない。
 ジェイクとの死闘後、僕達はようやくコンビとして信頼しあえるようになり、プライベートでの関係も更に深まってはいるけれど……。
 いくら仲が良くなろうとも、当然腹が立つときは腹が立つ。
 自分がお金を払って乗っているバイクではないけれど、それでも僕は、僕のイメージカラーで造ってくれたこのロンリーチェイサーをいたく気に入っている。
 そのお気に入りに傷を付けられたのだから、怒りがこみ上げないワケがないじゃないか。

 虎徹さんがサイドカーを降りて、恐る恐ると様子を伺うようにこちらに視線を送ってくる。
「あのォ~……バニー、ワルい……」
 さすがの虎徹さんも、罪の意識はあるらしい。
 すぐに謝ってきたけれど、煮え切らない怒りは燻るだけだ。
『一体何を考えてるんですか!! ちゃんと考えて行動してくださいよ!!』
 いつもならここで僕が切れてしまい、言い過ぎてしまって虎徹さんも逆上、激しい言い合いになってしまうのだけれど、今日の僕は違った。
 僕は虎徹さんの目を恨めしげに見つめ、バイクを降りると一言も発することなく踵を返し、この場を立ち去ったのだ。
「おい、バニー!!?」
 口論覚悟だったに違いない。
 虎徹さんだって自分の非を認めている。
 だから僕の言葉を、ちゃんと聞き入れるつもりでいたのだろう。
 けれど僕の予想外の行動に、虎徹さんの焦った声が耳に届く。
 でも、振り返りはしない。
 もっと慎重に行動すれば、おそらくこういった結末にはならなかったはず。
 もともと以前のヒーロースーツでもワイヤーを扱っていたのだから、腕はたしかなはずなのだ。

 虎徹さんは少々せっかちなところがある。
 僕もすぐに逆上してしまって、人のことが言える立場ではないかもしれないけれど、僕が感情を抑えられなくなっていたのは、ウロボロスの一件だけだ。
 両親を殺したジェイクがいなくなった今、この先僕が暴走することはないだろうと自分でも思っている。
 そうなれば足を引っ張っていくのは、この人の早とちりになるワケで。
 実際、わだかまりが解け信頼し合えるようになった僕たちは、バディとしての連携も一段と深まり、順調にポイントを積み重ねている。
 僕はもうすくスカイハイさんに追いつくし、虎徹さんも万年ブービーは脱出した。
 虎徹さんは相変わらずポイント自体に興味はないようだけれど、僕との連携で犯人を捕まえることに意味を求めるようになり、それは必然的に二人のポイント獲得に繋がっている。
 
 そう。
 二人で力を合わせれば、なんだってできる。
 今は本当にそう思えるし、僕は虎徹さんを信じている。
 それをわかって欲しいし、反省して欲しいのだ。
 だから今日の僕は徹底的に厳しくしようと、動揺している虎徹さんを置いて、闊歩にその場を立ち去った。
「おい? オーイ、バニーちゃーん?」
 いつもの調子の少し惚けたような声、でもどこか寂しげげな声が背中に降りかかっていたことも無視して。
 ここまでしたんだから、わかってくれればイイと思う。
 ううん。
 お願いだから、わかって欲しい。
 本当は僕だって、こんな風にケンカをするのは嫌なんだ。
 でも、これで反省もせずに僕の態度で腹を立てて帰ってしまうようなら、本当に色々と考えなければいけない。
 そんな風に考えながら、我が家に帰ってきたけれど、僕には予感めいたものがあったんだと思う。
 いや、あの人がちゃんと僕のもとに来ると、信じていたのかもしれない。
 虎徹さんは、傷を負った二人の絆をそのまま放っておくようなことを、絶対にしない人だから。

 だから、僕はあの人を振り返もせずに帰ってこれたのだから───





 予感を裏切らず、虎徹さんは思っていたよりも早く、ウチに来た。
 もちろん、頭を下げに。
『バニー……あの、ホントにすまなかった。ワザとではないんだ。斉藤さんにもちゃんと謝って、今ロンリーチェイサーを直してもらってる……』
 インターフォンを介して壁一面の大きな液晶画面に映し出される、申し訳なさそうな虎徹さんの姿。
 反省をしてこんな風にしょげている虎徹さんをを見ると、『あァ、なんか可愛いな』なんてイタいことを思ってしまうのだから、僕も大概甘い。
「本当に、反省してますか?」
『あァ、もちろん。今度からはちゃんと慎重に行動する。だから……赦してくれ』
「……わかりました。今開けるので、ちょっと待っていてください」
 あァ……。

 僕は、僕のことに必死になる虎徹さんが、至極愛しい―――

 僕は虎徹さんを中に招き入れ、彼がいつも座る椅子に座らせ、その対面に僕も座った。
「虎徹さん……本当はもう、僕はこんな風に虎徹さんとケンカなんてしたくないんです」
「……あァ……」
「言い争いになるのはもっと嫌だったから、わかって欲しくて、あの場を離れたんです」
「……わかってる」
 いつになく、虎徹さんが大人しく僕の言葉を聞き入れている。
 元気のない虎徹さんが、僕には逆に心配に思えて……。
「でも、これはわかってますか?」
「え……?」
「アナタ、僕とケンカになると、凄く辛そうな表情するんです」
「…………」
「また僕を傷付けてしまったって思っているのか、僕がまた『信じられない』と言って離れてしまうことを、恐れているのか……ともかく、アナタはとてもとても寂しそうな表情をする。僕はそんなアナタを、見たくないんです。だから帰って来ました」
「っ……すまない……ホントにすまなかった、バニー……」
 ほら、また辛そうな表情を浮かべる。
「何も言わずに僕が帰ってしまって……僕はアナタを傷付けてしまいましたか? そうであれば、僕も謝ります」
 僕の言葉に首を懸命に横に振る虎徹さんは、グッと眉間にシワを寄せ、膝の上で握り拳をかたどる。
「俺なんかは、どうだって良いんだ。オマエの方が……」
「良くないですよ」
「え……」
「僕だけが傷つかなければいいなんて、そんなのいいわけないじゃないですか。僕はアナタの【バディ】として、対等でありたいんです」
「……バニー……」
「アナタと、支えあいたいんです。だから、アナタが辛そうな表情を浮かべると、僕はアナタの支えになれていないんじゃないかって思えるんです……わかってもらえますか? 僕の気持ち……」
「バニー……オマエ……」
 僕の言葉が、嬉しかったのだろうか……その表情はどこか嬉しそうでもあり、嬉しいからこそ、今にも涙しそうなくらいで。

『せっかくアナタをパートナーとして信じてみようと思っていたのに……!』
『自分のことを信じられないような人のこと、信じられません』

 僕達はあの時、大きな傷を負い合った。
 けれど、虎徹さんがそれでも僕を信じてくれたからこそ、その深い傷は、小さな傷にまで治癒された。
 
 もう、あんな思いをするのは沢山だ……。

 僕はゆっくりと立ち上がり、虎徹さんの目の前に立つと、そっと右手を差し出した。
「? ……なんだ?」
 突然の行動に、寄り目で僕の右手を見つめながら、不思議そうに問いかけてくる虎徹さん。
 よし、これで暗い顔じゃなくなった。
 と胸中頷きながら、クイと顎をしゃくる。
 手を握れという合図。
 ワケがわからないまま右手を差し出し手の平を重ね合わせてきた虎徹さんに頷いて、僕は当然のように次の提案を口にした。
「虎徹さん、これから“えっち”しましょう」
「―――――はあ?!! なんでいきなり!!」
 ソッチの類いのの言葉に弱い虎徹さんは、瞬時に脳内に聞き入れることができなかったのか、数秒の間を要してビックリ驚いた声を上げる。
 やっぱりコッチの方が、虎徹さんらしくてイイ。
「だって、ケンカの後の仲直りは、セックスが一番だって思いませんか?」
「っ……オマエ、そんな身も蓋もない言い方……」
 やっぱり、こういう話題になった途端、しどろもどろになって照れまくる虎徹さんが、可愛くて仕方がない。
 こういうところ、好きだな……。
 なんて、柄にもなくことを脳内に思い浮かべながら、この人をもっと苛めてあげようと、更にイタい言葉を僕は口にしてみた。
「それに ……セックスした方が、もっと“愛”が深まると思いませんか?」
「っ!! オマエ……んな恥ずかしいセリフ、良く平然と言えるな……」
“愛”だなんて、自分でもイタいって認めてしまうくらいの言葉を口にすると、火がついたように顔を真っ赤に染め上げる虎徹さん。
 相変わらずだなって笑って見せながら、
「アナタは、恥ずかしがりすぎです。顔が真っ赤ですよ? おじさん」
 と揶揄えば、
「……こんな時に、おじさん言うな……いたたまれない……」
 ちょっとだけナイーブな表情になる。
 そうだ。何故かこの人は、僕が全く気にしていない歳の差に対して、ナーバスになっているんだったと思い直し、
「じゃあ、早く行きますよ。虎徹さん」
「……おォ」
 素直に名前を呼ぶと、虎徹さんはあからさまに嬉しそうな表情を浮かべて、僕の手を握ってきた。

 これだから、僕はこの人のことが愛しくて、仕方がないんだ……。



 僕は、虎徹さんの大きな手をグッと握り返し、そのまま寝室にへと向かった。





   *





「ンッ……ふっ」
 ベッドへッドに寄りかかり、膝を立てた僕の下肢の間で、虎徹さんが四つん這いのような体勢で懸命に僕の熱い欲望を口に咥え、慰めている。
 口いっぱいに頬張ったり、ペロリと舌を出して舐めたりしながら、時折苦しそうにもがいて。
「っ……」
 堪らない快感が、下肢の中心から脊髄を伝って脳天を突き抜ける。
 口淫されてるだけで、身震いがとまらない。
「ふっ……ンくッ」
 何故か虎徹は、初期の頃から僕に口淫をしたがり、その反面、自分はさせようとしない節がある。
 僕だってしてあげたいのに、何故かこの人は頑なに断ってくるのだ。
 僕が虎徹さんに口淫してあげたのは、始めのころの一回のみ……。
 何にこだわっているのかはわからないけれど、でも結局僕の方が我慢利かなくなって、性急にこの人を求めてしまうのだから、若すぎる自分もどうかと思ってしまう、と胸中苦笑い。
「ンッ……バニー……平気か?」
「っ……えェ、とても」
 少し違うこと(といってもこの人のことだけれど)を考えていたのを勘ぐられてしまい、虎徹さんが心配そうに訪ねてくる。
 この人の『平気か?』は、『キモチ良いか?』ということを、訪ねている。
 いけない、集中しないと。と思い改めて、僕は虎徹さんの頬を優しく撫でて頷いてみせる。
 すると虎徹さんは安心したようにホッとした表情を浮かべ、再び目を閉じ奉仕に励みだして。
 始めのころは手探り状態だったけれど、今ではこんなに上手くなって僕を追い立てるのだから、堪らない。
「そんなに一生懸命にされちゃうと、イッてしまうじゃないですか」
「ンンッ……ンンンッ……」
 イケばいいじゃないか、とでもいいたいのか、でも頬張ったままなので、何を言っているのかサッパリわからない。
 どれだけ欲張りなんだ、とチョットだけ呆れながら、虎徹さんの邪魔な前髪をかき上げて、顔を覗き込む。
「嫌ですよ。今イクだなんて……僕は、アナタのカラダの奥深くに、すべてを吐き出したいんです」
「っ……!」
「このまま、口で受け止めてくれるなら、それでも構わないですが……」
 口元に小さく笑みを浮かべ、人差し指でゆっくりと背中をたどっていけば、そのカラダが敏感に震え上がる。
「ンッ……それ、ヤメろっ」
 過敏になっている肌に、摩るような愛撫はこの人も我慢出来なかったらしい。
 虎徹さんは困ったような表情で根を上げてしまう。
 困っているのは、肌に触れられただけなのに、キモチ良すぎるから……。
 僕は引き締まった腰の辺りで、微妙なタッチで8の字を描きながら、
「虎徹さん……コッチにカラダ、移動してください」
 と、僕の横をポンポンと叩いてみせる。
 一瞬怪訝そうな表情を見せたのは、いわゆる69の体勢を催促されたのだと思ったのだろう。
 僕はそれでも構わないのだけれど、この人にそれはまだ早いってことはわかっている。
 虎徹さんはモゾモゾと動き出し、僕の隣りに移動して、ちょうど直角のような体勢になった。
「これで、いいのか?」
「えェ、構いませんよ」
 素直で良い感じだ、と思いつつ、頷いて見せた僕は、
「じゃあ、続けてください」
 と、虎徹さんの後頭部を強引におして、僕の股間に押し付けた。
「んぶっ! オマエっ、乱暴だぞっ!」
「ハイハイ。続けて」
 少々強引だったので、さすがに腹を立てる虎徹さん。
『少し乱暴の方が好きなクセに……』なんて胸中ツッ込みながら適当にあしらえば、虎徹さんはブツブツと文句を良いながらも咥え直して。
 少し様子をみて、僕はいつも枕元に常備してある潤滑剤を取り出すと、それを手の平に垂らし、ゆっくりと虎徹さんの尻に触れた。
「ッ! ァッ……バニーッ!」
 焦ったように顔を上げる虎徹さんに向かって首を横に振り、顔を近づけ甘い声を囁く。
「イイから……続けてください、虎徹さん……僕、アナタにも一緒にキモチ良くなって欲しいんです。アナタと一緒に、感じ合いたいから……」
 ヌメリをまとった指先で後孔の襞を撫でつけ、つぷりと指先を侵入させると、虎徹さんはハッと息を呑んで、背を逸らすように震え上がる。
「ァッ……」
 構わず一定の感覚で指の付け根まで埋め込み、そのまま指を抜いていく。
「ァッ、待っ……バニーっ」
 固く閉ざされたソコを解すため、戸惑う虎徹さんを無視して指を埋め込んでは抜きを繰り返す。
「ホラ、こっちの口が休んでますよ」
 再び催促するように頭を押せば、悔しそうにこちらを睨みつけながら、虎徹さんは僕のソレを咥えて、負けまいと懸命にしゃぶりだして。
「ンッ、ふっ……ンッ!」
 こんな時に対抗意識なんて燃やすところも、この人の愛しいところで。
 性急に、この人と繋がり、激しく責め立てたい衝動にかられ、僕は突然虎徹さんの前髪を掴んで持ち上げると、そのままベッドに埋もれるように四つん這いのまま抑え付けた。
「痛っ! バニー……っ、痛ェよっ!」
「っ……虎徹さん……もう限界です……」
 僕の乱暴な行為に呻く虎徹さんの姿に、壮絶な興奮を覚えながら、体を移動させ虎徹さんの背後に回る。
 頭を押され付けられ自然と突き出すような体勢になっている虎徹さんの後孔に切っ先を押し当てると、今度は両手首を掴んで動きを封じてしまい、そのまま一気に熱塊を埋め込んだ。
「ぅあぁ!! ァッ、ァッ!」
「くっ……!」
 ビクンビクンと、虎徹さんのカラダが不規則に跳ね上がる。
 僕の熱塊が一気にすべて熱い肉壁に包み込まれ、僕は射精してしまいそうなところを寸でのところで耐えた。
「ンッ……ハッ……クソっ」
 けれど、カラダをヒクツかせながら突然悪態付く虎徹の様子がおかしくて。
「っ!!」
 良く見てみると、腰のあたりに白濁が散らばっているではないか。
 強引にねじ込んだその衝動で、虎徹さんはイッてしまったのだ。
 ゾクゾクと、例えようのない興奮に全身が震え上がった。
「虎徹さん……ソレ、ヤバいですよ……」
「ウル、セェ……オマエが……っ」
「僕が、何です?」
 身を屈め顔を近付け、耳元に囁くように問い詰める。
 虎徹さんは悔しそうに下唇を噛み締め、でも自分を隠せないこの人は、正直に答えてしまうのだ。
「オマエが……強引に……腕……っ」
 腕を腰の辺りにまで引き伸ばすように身動きを拘束され、自重を支えられず突っ伏すように枕に顔を埋めたまま、腰を突き出して……そんな無理矢理みたいな体勢にどうやらこの人は……。
「拘束されて、興奮しちゃいましたか? ソレこそ、ヤバいじゃないですか……僕を、煽らないでくださいよ……」
 自分では気付いていないかもしれないが、この人が時折見せ隠れさせる被虐の性癖は、本当に僕を堪らない気持ちにさせる。
 唇が触れそうなところで、追いつめるように言葉で責めると、表情は睨みつける感じなのに、反面カラダは悦びヒクヒクと内壁が僕のソレを食んでいって。
「……バニー……」
 噛みしめていた唇が、ゆっくりと半開きになる。
 キスを求めているのだと悟ったけれど、僕はフッと笑みを浮かべると、虎徹さんの期待には応えず、鼻頭に小さく音を立てて接吻ける。
 少し残念そうな、不満げな表情の虎徹さん。
 結構この人が甘えたがりなのは、セックスをするようになって初めて知った。
 そんな虎徹さんだから、僕も愛しくてたまらないのだけれど、でも甘い雰囲気はこれが最後。
 僕は虎徹さんの手首を腰の後ろでクロスさせるように一括りに拘束してしまい、空いた手で腰を掴むと、激しく腰を打ちつけた。
「ァアッ! ァッ、くぅっ、バ、ニー……っ」
「ッ……虎徹さん……」
 まだ慣れもいないキツいソコを凌辱でもするように、自分の熱塊を敏感な粘膜に擦り立てる。
「ぅっ……ァッ、ァッ、」
 カラダを揺さぶられるたび零れ落ちる、普段の低音の声からは想像も出来ないような、甘い嬌声。
 多分出したくて出しているワケではないはず。
 出来るならば、男として出したくはないものだろう。
 けれど、止めることが出来ないのは、揺さぶられる弾みというのが一番なのかもしれない。
 それでも、開きっぱなしの口の端から涎を溢れさせ、舌を小さく突き出しながら、快感に堪えようとしているこの人の姿が、ひどく淫らで堪らない。
 既に、イキそうになっている自分がいた。
 その時、
「……ナビー……ンッ……バーナビー……」
「! 虎徹さん?」
 虎徹さんが自由の利かないカラダをよじって振り返り、何度も僕の名を呼んでいて。
 途端に僕の心臓はギュッと締め付けられる。

 アナタは、気付いてますか?
 必死になると、こうして求めるように僕の名前を必死に呼ぶことを。

 わかってますよ、虎徹さん。
 さっきしてもらえなかったキスをして欲しいんですよね?

 僕は虎徹さんの手首の拘束を、ようやく解放する。
 拘束によって強すぎる快感のやり場を失っていた虎徹さんは、すぐに枕元のシーツをギュッと握りしめる。
 キュンキュンと僕を締める後孔。
 僕は、シーツを握りしめるたその手の甲へ自分の手の平を重ね合わせる。
「たまには、ちゃんと言葉にして、お願いしてみてください」
「ッ……オ、マエ……」
「ホラ。僕の名前呼んでまで、何して欲しいんですか?」
 生意気なヤツだ、とでも思っているのか、少しだけ膨れたような表情を浮かべたが、引かない僕のことをちゃんと知っているこの人だから……。
 虎徹さんは力の入らない半身をよじり、僕に握られた方じゃない手を伸ばし、僕の頬をそっと撫でてきて。
「キス、してくれ……好き、なんだ……」
「ッ……」
 何だか、この人らしいと思った。
 普段は適当なのに、ヒーローになると異常なまでの感の鋭さと、策士的行動で危機を救うこの人らしいと。

 それはただ、キスが好きだと言いたかったのか、それとも―――

 まァ、どちらでもイイ。
 この人が、どれだけ僕のことを想っているのか、ちゃんとわかっているから……。
 僕は、握っていた虎徹さんの手を反転させると、手の平同士を合わせ、指と指を絡めるように重ね合わせる。

「僕も……好きです」
 アナタのことが―――

 言葉を紡ぎ、口元を綻ばせれば、目の前の表情が安心したように綻び、ギュッと僕の手を握り返してくれる。
 僕たちは、示し合わせたように唇を重ね合わせ、舌先を絡め合った。
 キス一つで、虎徹さんのカラダが高ぶっているのが、抱きしめた肌の体温と、僕を包み込む波打つ後孔の熱さでわかってしまう。
 そして、僕のカラダも昂ぶってしまったことも……。
「ンッ、ンッ……フッ」
 ぴちゃぴちゃと音を立てながら、キスに夢中になる虎徹さんの姿があまりに可愛くて、愛しくて仕方がない。
 僕は一緒にイこうと、短い間隔で奥を責め立てた。
 本当は正面を向き合いたかったけれど、キスに夢中になっている虎徹さんはそれどころじゃないようで……。
 だから、背後からしっかりとこの人を抱きしめた。

 僕はアナタを、絶対に離すつもりはないから―――

「ンッ、ンッ……!」
「ッ……!!」
 僕たちは、その接吻けで、その手のひらで、重なる体温で、繋がるソコで互いを感じ合いながら、共にイき果てた。
「くぅっ……!」
 僕はこの人に優しく包まれたまま、その最奥に、虎徹さんはナカを熱く満たされる快感に体をヒクツかせながら、自分の手の内の中に……。



 とてもキモチ良くて、とても心が暖かく満たされた絶頂だった。





   *





「虎徹さんは、どうして僕に口でさせてくれないんですか?」
「え……あァ~……おォ……」
「それじゃあわからないですよ。ハッキリしてください」
「え〜っと……な……一回イッちまうと、ちょっとカラダがな……キツくて……」
「あァ、そういうことでしたか。言ってくれればよかったのに。僕、寸止めしますよ」
「寸止めって……オマエ、それはちょっと違うだろ。それにな、あの……初めての時、その……」
「ハッキリしてくださいよ。うっとうしい」
「んな言い方……オマエと、初めてシタ時、その……久しぶりで……我慢出来ずに、すぐイっちまったから……」
「……ハハハッ! そんなこと気にしてたんですか? 馬鹿だなぁ」
「なんだと!」
「そんなこと、気にしなくて良いですよ。僕でイってくれた分だけ、僕は嬉しいし……」
「何だよ……」
「イク時の虎徹さん、めちゃくちゃ可愛いですから―――」

 背後から抱きしめたままベッドに横になっていた僕たちは、しばらく戯れるようにそんな会話をしていたけれど、いつの間にか睡魔に負けて眠ってしまった虎徹さんが、至極愛しくて……。
 こういうのを【幸せ】って言うのかな……と実感しながら、バーナビーは虎徹を抱きしめたまま、眠りについたのだった。



 眠っても、二人はずっと手のひらを重ね合わせていた。





*終*






最後まで読んでくださり、ありがとうございました!





スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント :

プロフィール

眼鏡帽子屋*くー

Author:眼鏡帽子屋*くー
こちらはT&B 兎虎、右虎徹小説メイン、同人情報サイトです。腐向けですので、苦手な方男性の方18歳未満の方はご退出くださいませ。なお、関係者とは一切関係ありません。

カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
最新記事
カテゴリ
最新コメント
月別アーカイブ
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

検索フォーム
QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。